おおみそか。ハムこと、脚本演出のすがの公です。
先日公演が終わりまして2021年の公演全て終わりました。
SNSの感想につっこみしつつ今年を振り返る。
さっそく感想につっこんでみる。
#サンタのひと
隣の人が鼻を啜っていて、啜るタイミングがシンクロしてコンタクトがズレて、あ、泣いちまってる俺。
由村くんの役が親近感あって、外からはわからない事情がある家庭、大人と話せない感じとか。
前をあるくお姉様たちが「由村くん、かっこいいよね」と言っていた。髪が多いせいだ。— あ.よしかね (@y_a_bakabon) December 23, 2021
髪の多いせいか(笑)?!
このハゲは俺より少し年上の役者さんです、もうかれこれ30年の知り合い。
コンタクトがずれたとか言ってる。つくづく可愛く無い(笑)。
知った人の感想というのは、「怪しい」と思う反面、やっぱり嬉しい。
ありがとう赤坂よしかねさん。
漫画を描いたらスランプ抜けた
ハンカチというかタオル必須。嗚咽漏れるの我慢したが涙はボロボロでした。あっと言う間の110分。登場人物皆さん好きになる物語でした。結果論ですが昨年解散しなくて良かった!素敵なでした作品。ハムさんの本…ほんと素敵。あとHPの座談会は必見です。#サンタのひと
— ウヅマサ (@udumasa123) December 23, 2021
2021年はなかなかいい本を書けたと思います。
俺は150本近く台本を書いている。実は最近、10年のスランプをやっと抜けた。20代はもう3日で台本を書いちゃうくらいの勢いがあったんが、30代に入りじょじょに書けなくなり、タバコをやめた36歳、ちょうど10年前あたりがひどかった。
そこからまあ少しづつ少しづつ早くはなっていたものの、何かこう「抜けた!」みたいな印象もなかった。
しかし今年、抜けました。理由もわかってる。
これ↓のおかげです。
↑イケメンショルダー(2021年)1ページ目
「吹き出しの中(セリフ)書くだけなんてやっぱ超ラクじゃん」と、台本書き始めた当初に思ってたことを、いまさら強く思い直した。
何を隠そう、2021年の初めは漫画を描いてた。
2021年の頭は、またしても全体興行が流れたりしてて、コロナが収束に向かうのかも微妙だった。
だから、小学校の頃からの夢だった漫画をハムプロで描いてみることにしたのだ。
結果、それが台本スランプの治療になったように思う。
昔から漫画家になりたい。
俺の本にちょくちょく漫画家が出てくるのはそのせいだ。
2021年にやったこと。
2021年はコロナで忙しかったと思い込んでいたが、振り返ってみると怪しい。
俺の性格のせいなんじゃないか
と、このタイミングで
ハムプロの渡辺ゆぱがクリスマスすわの出し物を映像化したというので、載せます。
出し物のタイトルは「すわのお休みで振り返る、2021年」。
店は、ずいぶん休んだ!(笑)
コロナやらなんやらで散々休業したうちの居酒屋とハムプロの活動をプロジェクターで振り返りつつ、ゆぱが『愛を知るまでは/あいみょん』を弾き語るという素晴らしい出し物です(笑)
店は休んでたが、ずーーっとなんかやってたんだなと再確認した。
なんかしてないと落ち着かない性格
2021年にやってたことを、過去スケから抜粋してみた。
・1月 全体興行『アレのくすりあります』断念
・1月 舞台映像化
・2月〜5月 漫画を描く
・6月 助成金申請うんぬん
・7月 ダンボールシアター・新作『bit’s』
・8月 小さい演劇祭・札幌&東京SFフェス断念
・10月 全国10都市縦断興行・新作『パンピーパンチ』
・11月 東京下北沢・新作『黄昏ジャイグルデイバ』
・12月 東京池袋・改訂再演『SFパパ日記』
・12月 悲願の全体興行・札幌新作『サンタのひと』
・12月 クリスマスすわ
やっぱなんかしてないと落ち着かない性分なのだ。
今もこうして、テレビでも見てればいいのに記事を作っている。
ちなみにうちにテレビはない。
2021年は下半期の活動が密だった。
7月、ダンボールシアター『bit’s』
昔はアンケートしかなかったが、一方通行で釈然としなかった。
近年は、Twitterで感想をいただける。
ダンボールシアター「bit’s」をすわにて。「BORO」と少し世界観を共有したような作品。廃棄物処理場に送られたロボットが、処理場のロボットとの交流の中で、自分が何者なのかを思い出して行くというもの。ラストは少年マンガっぽい終わり方でした。#ダンボールシアタービッツ pic.twitter.com/CiNVeErwRh
— 小針幸弘 (@YukihiroKobari) July 27, 2021
俺のルーツは少年ジャンプ!これはもうしょうがない
解散を決めたころは、いろいろ難しく考えていたとこがあった。
芸術的に、文化的に、大人的に。とかいろいろ。
でもコロナで全部ひっくるめて不要不急にぶっこまれて。
なんか余計な戦いをしてたなって思った。
コロナのおかげで、いろんなリキみが取れた気がする。
余談
サムライロボのお陰で小学生のとき大好きだったアイツはお侍(袴)がモデルだったんだと気づけました。#ダンボールシアタービッツ pic.twitter.com/mGmm4alsoC— ハコダテQ太 (@hakodate_Q) July 25, 2021
あ、ほんとだ(笑)
10月、パンピーパンチ
次は全国縦断興行『パンピーパンチ』北九州公演より。
ハムプロジェクト枝光公演観てきました!
もうね!めっちゃ良かった!
寄り添って、辛くて、暖かくて、優しくて。
誰もが共感してしまう、誰をもきっと少しだけ救ってしまうお話だった。
演出もさすが!楽しさ満点。
脚本を買った。今度みんなで本読みして遊ぶ!
来年も待ってる!#パンピーパンチ— 椎木樹人 (@shiiki_galapa) October 8, 2021
来年も行くわー。
椎木くんは福岡で活動する劇団「万能グローブ ガラパゴスダイナモス」主宰。
北九州公演にかけつけてくれた。
来年は福岡でもやってくれと言ってくれたので、やる。
日本のどっかで同じく頑張っている人がいるというのは、本当に心の支えになる。
10月、ワゴンで10都市巡業。オリンピック後あたりにコロナが盛り上がったので、最悪無観客公演も地域によってはあると思ったけど、全公演有観客でした。
次は新潟公演。
自分の人生の節目節目でやってくるハムプロ。まぁ、今まで毎年のように来ていたから、必然的に節目に当たるんだけど。
それでいて、毎回刺さるんですよね、心の琴線に。
今回もぶっ刺さって、自分の置かれている状況はまだ底ではないなと。まだ頑張れるんじゃないかなと。#パンピーパンチ— 逸見友哉@えんとつシアター支配人 (@entotsutheater) October 15, 2021
全国各地に、小さな劇場がある。書いてくれたのは支配人だ。
地方演劇を支えているのは公共ホールではなくて、そういう小劇場だ。
そんなのはひとつも無い県もある。
すでにあるってことは、すごいことなのだ。
それを維持するってことは、金だけじゃ無理なのだ。
そのへんをもう少し考えなくちゃいけない。
#パンピーパンチ 観了
しっかりとした脚本に、多人数演出(役者さんは三人!)などコンパクトな空間でいろんな見せ方の工夫や役者さんの巧さが見られて素晴らしい!
話自体は共感する人もいれば、全く響かないタイプもいそうなやつかも😉#札幌ハムプロジェクト pic.twitter.com/HBImrpJdDA— ひかり (@hikari7_7_7) October 6, 2021
それな。
今年書いた本は、全部「観る人によってはつまらんかもな」という心配を排除して書いた。「万人向けのものはつまらん」とわかっていてもつい、そこを補完したくなるもんだが、それをする気がなかった。このへんがスランプを抜けた証拠な気がする。たぶんこのまま一生行く。
それが黄昏ジャイグルデイバの中年限定芝居に繋がったのだと思う。
11月、黄昏ジャイグルデイバ
ハムプロ★東京支部「黄昏ジャイグルデイバ」 #拝見 。ミディアムレンジの会話劇は沁沁と響いて今こういうのが観たかったんだなぁと気づかせてくれた。自己申告で中年の自覚のある人やその疑いのある人に是非おすすめしたい。あとこのタイトルにピンと来る人にもきっと刺さる一本だろうと思いますね。
— 小泉うめ (@co_ism1_U_Me) November 12, 2021
中年の疑いってなんだ(笑)
サブカル&演劇の街シモキタでやれるとちょっとやっぱ嬉しい。
そして東京では俺らを全然知らない人が観てくれるのも嬉しい。
4人の関係性が面白くて、話してるだけでずっと見ていられました
どう死ぬかと言うテーマで語られていたけど、その中身は全部どう生きるかについてで、自分はどうだろうって考えました。— かきもと (@kakimasa_) November 14, 2021
そういうことだったのか!めっちゃ感動するわ
台本やっていると、最終的には正体のわからないらへんにたどり着く。
そのあたりで「あ、そろそろ終わるんだなコレ」と気づく。
それで、その正体不明のなんかをやっつけようと取っ組む。
これ以上は書けないなってとこまできて、終わりにする。
それから本読みをしてもらう。確かに終わっている。正体はわからんままだ。
でもそういうことを、観てる人はもう捕まえていたりする。
#たそがれジャイグル#下北沢#楽園
よかった…!中年の悲哀と人生への励ましと希望を感じた。中年よりもっと年上の、初老位の設定の方がしっくりくる気もしたけど…。
前半は(わかる~)って笑い、後半は(世界的にはそうなのか~)って感心し、ラスト、生きてる限り生きてるんだよな…ってちょっと泣いた pic.twitter.com/hOmwKsvldS— Kaori (@hakkaori) November 13, 2021
自分の描いたもんの正体を感想から、知る
俺には作る過程も含め全て血肉のようなもので、何にも替えがたい大事なものだけど、だからその分、それが強い分、わかんなくなるのかもしれない。お客さんは、それを知らずに結果だけを観るから、シンプルに共感できる部分だけを拾いあげてくれる。
姉と下北沢で芝居を観に。
私たち姉妹は菊池美里さん( @kikuchiyaaaan )の追っかけみたいなもので、それで。
姉は泣いてた。世代なのかな。私はうるっときたけど堪えた。途中、「この人病んでるな…」と思ったら転がるように話が展開し、歌い踊り、、
あ、私も清志郎ファンです笑 #たそがれジャイグル pic.twitter.com/bxBd5SNbGa— 🐾むっちゅ。(文句大臣)🐾 (@kitsch0524) November 14, 2021
俺の心は少年ジャンプと手塚治虫と忌野清志郎とジョンレノンで出来てます。
12月頭、『SFパパ日記』
演劇見てきたんだけどちゃんと面白くて普通にゲラゲラ笑っちゃったし、でもちゃんとしんどくてギャン泣きしてしまった。#えすえふぱぱ
— ゆい🐝神煙シーシャ (@peace_tabacco) December 4, 2021
演劇とか言われると照れる(照)
俺は昔っから演劇とか芸術とか言われると、なんかちょっと嬉しい反面照れる。
自分の書いてるもんが、そんなたいそうなもんでは無いと思っていて。
この方の「ちゃんと」ってあたりが演劇への期待が過度でなくて好きだ。
俺はぶっちゃけ、小劇場の劇は面白くなくてもいいと思ってる(笑)
やりたいやつがやりたいだけのことをやれば、それでまあ、いいじゃないかと。
他のちゃんとしたものは、ほら、ちゃんとしたとこで観ればいいんじゃないかと。
100円で映画観れちゃうのだから。
一見ちゃんとしてる風の、誰がやりてぇんだかよくわからねえプロデュース公演なんかよりは100倍良い。
この話は危険だから終わりw
ハムプロの演劇は、演劇をつかって自分がやりたいことや、やりたくなりそうなことをドカンとみせてくれる。すごい演劇をやってると思う。#えすえふぱぱ
— 菊池美里 (@kikuchiyaaaan) December 4, 2021
どかん!どかーん!!
菊池美里さんは『黄昏ジャイグルデイバ』にも出てくれた、たまにハムプロに出演してくれる東京の女優さん。すごい褒められてしまった。気を使ったのかしら。
でもやっぱ好きな人に褒められるのは嬉しいな。
頑張ろうと思います。次もドカンと!
12月クリスマス、ゴミを処分
やばい、あと30分でおおみそかが終わる
最後!札幌新作!『サンタのひと』。
やばすぎました、セットも好きだし、
一人一人にとってクリスマスの重みも違うし、
それぞれの年代背景と感情がリンクしてて感動でした、🥲#サンタのひと #札幌ハムプロジェクト #飯野智行 先生 pic.twitter.com/F0P7urs8dB— 関谷香厘 (@mikanringokyuri) December 26, 2021
バラック小屋のセットはずーーっとやりたかった。
物置とか屋根裏とか、もともとそういうセットが好きなのもある。
他団体の公演でそれ系のセットを見るたびに、
俺に作らせろ
と思っていた(笑)
あと、ハムプロは稽古場が無いくせに倉庫だけはあるという団体なもんで、もう10年近く放置してるゴミがいっぱいあった(笑)
↑舞台予想図殴り書き
「倉庫のゴミを次の公演で出して、処分しよう」
と。毎度思っていて、今回、実現しました。
でも処分料が半端なかったわ。
ブラウン管テレビとか。びびった。
『サンタのひと』
なぜか最初からとにかくド直球家族ものを、とにかく、観た人が前向きになれるなんてことない話を描くって決めていた。
2021年のしめくくりで、3回も中止を食らったシアターZOOだったので、ちょっとリキんじゃうかなぁと思ったら、ぜんぜんそんなことなくって。
すんなり脱稿。
わたし、ボロボロ泣きました。#サンタのひと
昨日は妹(義妹)とデート♥観劇。
義妹はわたしの友人。
今は家族。今回観劇したのは、家族のお話。
みんなが出ているシーンが好きでした。
温かさも伝わるあの雰囲気。
セットもとても好み。もう1回観たいな。 pic.twitter.com/S8ab6iElo8
— たこ焼 焼そば かね月みかづき (@3kadzuki) December 23, 2021
たこ焼き焼そば、食いに行きます
ご夫婦でやってる居酒屋の奥さん。
演劇畑じゃないお客さんの感想は本当にしみるし、嬉しい。
俺らは有名人ではないから、畑違いの人に届ける術を持ってない。
だから、とっても貴重。
↓お店こちら
「たこ焼 焼そば かね月みかづき」
https://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010103/1055251/
役者ハムさんってかっこよくて素敵でした!✨
すね痛そう😅
千秋楽完売おめでとうございます👏🏻✨👏🏻✨
#サンタのひと— KBB (@akie_kbb) December 25, 2021
そうだろ
すねはちゃんと痛かった。
傍嶋に突進されてふっとぶというコケ芸。
47にしておじいちゃんが過度に転ぶというネタに挑戦する勇姿にホレたのだな。
しかたあるまい。
↑今年もクリスマスすわでTheキヨシロウズを再結成→解散した
2021年まとめ
ああ!あと10分で新年だ!
こうして感想を読み直してみると、とても勉強になるということがわかりました。
まったくつまらなかったってお客さんの感想ってのは、
たぶんSNSでも言わないでしょうから集められませんけど、
色々割り引いてみても、
2021はこれで間違ってはいなかったなと自信を持ちました。
コロナで色々考えて、僕は普通の人の普通の物語を書こうって思いました。
バンドでいうところのコミックバンド、
つまりはコミック劇団として君臨できたらと思います。
僕の本は芸術やら文学には縁遠く、詩的でも演劇的でもないです。
でも、共感する人にはものすごく共感してもらえるだろうという自信があるのです。
本当に皆様。
2021年はお世話になりました。
2022年も応援お願いいたします。